これから転職活動を始める方、転職活動を既に始めているが転職サイトや人材紹介会社経由で応募しても中々面接に進まないなどと悩みのあるかたに、現職転職コンサルタントでキャリアアドバイザーでもあり数多くの転職者のお手伝いを行なってきた私が転職サイトを使用した企業への応募で、書類選考を通過するコツやポイントを指南させて頂きます。こちらの内容は食品業界の転職だけではなく一般的な転職活動にも共通するルールとなっています。

応募書類の内容が薄くなっていないか確認する

志望企業へのエントリー段階で書類落ちをしてしまうケースで一番多いのは、記載内容が薄すぎるというのが圧倒的多数を占めます。最近の転職サイトも気軽に会員登録を促すため、必須事項に記載さえあればどんなに内容が薄っぺらくとも登録だけは出来るような仕様になってしまっています。その先に応募という事があるのですが、会員登録だけでどんな求人が世の中にあるのか?といった情報収集だけが目的ならいいのですが、応募に至る際には見直しをかけた方が無難です。書類選考を行う人事担当者も多い人で1日何百人のレジメを見ているので、必要最低限の記載しかない人材の応募があっても、選考すらしてもらえません。いわゆる冷やかしや自社にあまり興味を持ってもらえていないのではないかと判断され瞬殺で書類落ちとなります。選考結果の連絡があればまだいい方です内容が薄いエントリーには書類に落ちたことの連絡すら来ないことも多々あります。企業への応募の際には改めてエントリー内容を見直しボリュームを付けて応募しましょう。

エントリー内容で最も気を付けるポイント

転職サイト等から企業へ応募する際には色々な項目をしっかりと埋めて応募するのは基本中の基本ですが、一番気を使いたい部分はどこになるのかというと、職歴の項目となります。転職の場合は何をやってきたのか、そこでの経験を次の職場でどう応用して活かすことが出来るのかという事が最重要ポイントとなり選考が行われます、書類選考においてもその部分は顕著に表れてきます。そこで重視するのは行ってきた業務をただ箇条書き風に書きだすのではなく、一つの業務にどのような意識を持って取り組んだのか、そしてその結果得られた評価や実績なども記載があればかなりの信憑性もあり読み手(人事担当者や書類選考担当者)にリアリティがある実務実績として映ります。また、具体的な数値などもあれば盛り込んでいった方がいいでしょう。営業であれば担当企業が何社であったとか、事務系であればその実務を担当したのは何人であるかなどといった具体性を記載するのも有効です。必然的に書類選考が通過する確率もかなりの確率で上がる事でしょう。こちらのポイントは実際に職務経歴書を作成する際にも同じような事が言えます。

応募書類(特に職務経歴書)は見栄えにも気を使った方がいい

エントリーシートにおいて読み手の気持ちになって記載をしている方はそこまで多くないというのが実情です。紙(職務経歴書)を提出する際には、改行に気を使ったり枠組みや表の挿入など紙面として見栄えをよくすることを行ないます。しかしながら転職サイトでのエントリーに関していくと完全にデジタルとなり、どのような見栄えで相手に伝わるのかまで意識した記載になっている方はほとんどいません。書いてある内容の充実はもちろん重要ですが、見栄えにも気を使った方が読まれやすいですし、相手に伝わりやすいのは明らかです。よくありがちなのが新聞のように内容はしっかりとボリュームもあり、しっかりした内容なのだがスペースもなく非常に読みにくい構成となってしまっていて、実は最初から読まれない、もしくはななめ読みとされてしまうケースもあります。ライバルに差をつけて書類選考通過となるには、段落の使い方、改行、など読まれやすい見栄えに仕上げてみてください。

自己PRの欄を有効活用する

第2新卒の転職希望者や職歴をそこまでアピールできることが少ない方については、中々実績だけで書類選考を通過する材料が乏しいのが実情となってしまいます、そんな場合に使えるのが自己PRの欄です。転職サイトによってはこの自己PRを記載する欄がない場合もございますが、そんな際には職歴の最後の方へ1行開けて【自己PR】として記載してしまっても構わないのです、記載方法は自由です。自分は仕事においての強みはどんなところか、また自身のあるスキルはどんな内容なのかを中心に十分に職歴にプラスしてアピール材料となります。出来るだけ仕事に関連したことにするのもポイントです、性格面や頑張りなどというところはアピールの内容としては当たり前すぎて伝わり肉かもしれません。業務で自身のある事、人より長けていることなどをアピールしていきましょう。コミュニケーション力や粘り強さなども十分にアピールできる材料となります、その場合どんな場面でその能力を発揮して人に認められたまで記載できれば完璧です。

応募書類はエントリー企業ごとにカスタマイズする

転職サイトは非常に便利な作りとなっております。というのも一度必須項目をきちんと埋めて、尚且つある程度のボリューム感も出してしっかりと自身の事について伝わる内容と仕上げておけば、気になる企業があればすぐその場で応募という事が出来る作りとなっています。しかしながら数多くいるライバルに勝ち書類選考通過で面接に呼ばれる場合にもう一ポイント付け加えておいた方がいいことがあります。それは応募先に応じたアピールや挨拶などをアクセントとして加える事です。人気のある企業でしたら数百人の応募はすぐ集まります、その中で書類選考を通過するにはもうひと工夫付け加えることが重要となります。その企業への意気込みでも構いません、どうしてもその応募企業でやってみたいことや実現出来そうなことを盛りこむこともありです。また、具体的にこれまでのキャリアとの共通項や即戦力性をアピールできる材料があるのであれば具体的に記載をして、親近感を持ってもらう事が理由の一つとなります。記載する項目がなければ備考欄でも、職歴の出だしの部分でも構いませんのでその企業へ向けたメッセージを添える事で一つ一つの企業へ対しての書類応募の確立を上げていきましょう。当たり前ですが書類が通過しない事には内定はありません、力を入れていきましょう。そこまでしないとダメかと思う方もいるかもしれませんが、そこに一つ工夫を加えるだけで後の職業人生が大きく好転する可能性もあるのが転職です、手を抜かずにしっかりとやっていきましょう。

特に食品業界はコンサバティブで書類に一定のルールを設定している会社もあるくらいです、丁寧に応募書類を作成してチャンスをつかみましょう。